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月次決算

月次決算

1 月次決算制度
(1) 月次決算の意義
経営管理上、月次の損益状況及び財政状態を把握するために、適正な月次決算を実施することが不可欠です。とりわけ予算統制において、月次決算の果たす役割は重要であり、迅速、かつ正確な月次決算により有効な統制を行なうことが可能となってきます。
この月次決算は、毎月の会社の経営の結果を会社全体及び個々の部門ごとに見る手段であり、経営上の諸問題を発見するための手段であるといえます。これは月次決算が、単に毎月の経営の結果として良否を見るだけでなく、経営上の問題がないか、あるいは発生しつつあるか、そして、それを解決するにはどうすべきかを判断するために役立つものでなければならないということであり、会社の業績改善に直結する手段として月次決算をとらえる必要があります。
月次決算を実施するに当たっては、次のような事項を考えておく必要があります。


a 月次損益が正確かつ、迅速につかめること。

  • 月次損益が不正確では、実施する意味がないというよりは経営判断上危険なものとなってしまいます。一方で月次損益が迅速に行なわれなければ経営判断資料として意味がないので、正確性と迅速性のバランスが必要となります。



b 月次決算が細分化された単位ごとになされること。

  • 月次決算として会社全体の月次貸借対照表、月次損益計算書だけでは、経営判断資料としては不十分であり、会社組織に従って部門別あるいは別の角度からの製品別、商品別といった月次分析資料が必要となってきます。



c 月次決算と予算などとの対比報告がなされること。

  • 月次決算が実績数値のみでは、結果の判断が曖昧で経営判断資料としては不十分であり、予算などと対比され問題領域、項目が発見され、経営者、管理者に報告され改善されることによってはじめて意味をもってきます。

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