棚卸資産管理のポイント
棚卸資産管理と内部統制組織
棚卸資産の管理のポイントということになると、内部統制組織を確立し、正しく運用することにつきるわけでありますが、この「ポイント」という意味で管理に際しての「目標設定」という言葉に置き換えてみると、少なくとも次の5つの点が重要項目として考えられます。
① 棚卸資産に関する管理規程が整備されていること
② 現品の受払業務が管理規程に基づいて適正に管理されていること
③ 在庫の実存性・網羅性が帳簿棚卸・実地棚卸の両面から確実に保証されていること
④ 個々の棚卸資産について妥当な評価価額が付されていること
⑤ 適切な価額の損害保険が付されていること
また、棚卸資産に関する諸規程には、次の項目は含まれていることが多いようです。例示となりますが、見てみましょう。
① 棚卸資産の区分・評価基準(内部損益の控除方法等を含む)及び棚卸方法並びに処理手続
② 会社所有の棚卸資産で、社内に保管されているものの取扱手続
③ 会社所有の棚卸資産で、営業倉庫・販売委託先・加工委託先等社外において保管されているものの取扱手続
④ 購入棚卸資産で、加工委託先・販売先・製造現場等に仕入先等から直接引き渡されるものの取扱手続
⑤ 販売受託品・加工受託品・売上済の預かり品等他社所有の棚卸資産で、会社が保管しているものの取扱手続
⑥ 輸送中の棚卸資産の取扱手続
⑦ 製造加工中の他直押し資産の取扱手続
⑧ 自家製造・生産品の完成検査手続
これらは、いうまでもなく、いずれも重要な項目でありますが、すべてを管理規程としてとりあげずに、細部については取扱細則として別途設けることが実務的であると考えます。
続きは右のアイコンをクリックしてください。